なぜ国家神道が危険なのか?

国家神道がなぜ危険なのか?なぜなら現在では、それを右翼が復活させようとしているからです、
彼らは国家神道とは言わないが、その言っている内容は戦前の国家神道(=日本は絶対的に崇高な天皇が支配する特別な神の国だ)をいまや、正々堂々と主張しています。


例えば下記の佐藤優の講演です。
http://jp.youtube.com/watch?v=9ZJvHRz1Epk(1/3)平成19年
http://jp.youtube.com/watch?v=qT4PxNXhJRI(2/3)
http://jp.youtube.com/watch?v=9mlqU6xkqqw(3/3)
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http://jp.youtube.com/watch?v=jx_qAtWwvPY(1/2)平成20年
http://jp.youtube.com/watch?v=DXv38xM-yZI(2/2)


佐藤優は平成19年の右翼集会「主権回復記念日の集会」での講演で以下のように喋っています。

  1. 日本国家の基礎は「国体」だ*1
  2. 憲法改正で本当の争点は、共和制か天皇制かだ。今護憲派憲法9条を守れと言っている奴は、心の中では共和制にしたがっている。これは絶対阻止せねばならない。
  3. ゆがめられているが、現在でも本来的には天皇主権である
  4. 葦津珍彦の言っていることは正しい(戦前の国家神道が悪というのはGHQの洗脳だ)*2
  5. 戦前でもキリスト教徒も靖国神社に参拝した、それでいいじゃないか、信教の自由はあったのだ*3
  6. 今大事なのは、GHQによってゆがめられた「国体」を取り戻すこと
  7. 「国体」とは伝統であり、それは昔から言われている事、即ち神話(古事記、日本初期)を受け入れる事*4だ、それらに矛盾があると疑ってはいけないそのまま鵜呑みするのが大事だ。
  8. 戦前の文部省がまとめた国体の本義が正しく、そこに日本人とは何かもかいてある
  9. 国民主権とは誤った人権思想である
  10. 憲法論議の上で、皇室典範憲法と同じだけ国家にとって重要だ。皇室典範憲法に優先すべきだ
  11. 今の日本人は「国体」を理解していない、戦前の国体を取り戻すことが必要だ

佐藤優氏は、「平成のラスプーチン」と呼ばれているそうだが、私から見ると
日本は神の国で、ありがたい天皇様の皇恩を得ているからなりたつ国。それを理解する為に日本人は日本書紀を読め、という普通の人から見れば狂気に近いような皇道思想の持ち主という意味でラスプーチンであるように思います。しかし彼の言っているのはけして彼個人の妄想や冗談ではなく、現在でも右翼などの無視できな数の人が支持するもので、その中には大学教授など知識人(と一般に言われる人)も含まれているのです。恐ろしい!ですから、国家神道にかんする知識の間違いを指摘し、彼ら右翼の天皇への考え方をはっきりと否定することが大事なのです。
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*1:国体=日本とは神の子孫である天皇支配の国であるということ

*2:葦津珍彦は、「国家神道とは何だったのか、神社新報社、1987年」で戦前の国家神道下でも信教の自由はあったとしている

*3:佐藤優が理解しているが不明だが、国家神道の下で信教の自由があったのか?神道は宗教なのかは国家神道の問題=天皇による日本の支配、を考える上で論争になる点である。科学的で信頼できる研究者である島薗進は、二重構造があり今考えるような信教の自由はなかったとしている

*4:これらの昔の書物が当時の政治的背景と意図をもとに書かれたものであり、鵜呑みにするべきではないのは常識だろう